2013年01月21日

初刷りとは?

ポスターには、「初刷り」というものがあるのをご存知ですか?
私はAPMで秋山館長に教えていただき、初めて知りました。
この質問は、「初刷り」という言葉を知ってからの質問です。

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(2013.01.21 APM展示室にて撮影)


Q. この美術館にあるポスターはすべて初刷りですか?

A. 初刷りというのは、版画の概念の言葉です。
近代・現代版画は、エディションナンバーが付けられるため、その刷の所在が明解になります。
ところが、江戸時代の浮世絵版画などはエディションナンバーが付けられていないので、所在が不明解です。
それで、専門家がその刷りのレベルを見ていつの時代なのかを読んでいきます。
たとえば、元になる版木や紙、それから絵の具を調査して、本物、偽物などと判断します。
版木の彫りの技術レベルを見ると、その時代がわかります。
それは、何度も刷られて古くなると、エッジなどが摩滅して甘く見えます。
それでポスターも同じように、初刷りをとても大切にしています。
この美術館に展示されている秋山孝のポスター作品は、ほとんどが初刷りのきれいな状態のものです。

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2012年08月30日

APMの入館料

APM職員の森山です。
皆さんは「美術館」というとどんなイメージを持ちますか?
「美しいものがたくさんある」とか「静かで落ち着く」とか、または「よくわからない」なんて感想をお持ちかもしれませんね。

実は私も「よくわからない」ことがたくさんあります。
APMはポスターの美術館なので、ポスター、デザイン、イラストレーションに関連した用語がよく出てきます。
そんな時、秋山館長に質問すると、「これは○○と言ってね…」「あれは××に書いてあるよ」などと教えてくださいます。

これは、そんなやり取りから生まれたコーナーです。


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(2012.08.30 APMにて)

Q. 入館料はなぜ無料なのですか?

A. この美術館は、社会貢献を目指しています。作品研究・作品発表・教育を通して、社会の人々にポスター文化やポスター芸術の魅力と役割を理解し、生活の中に精神的豊かさを与えることを目的としています。多くの社会人、学生や子どもたちに来館してもらいたいために無料にしています。ただし、この無料という制度は、この美術館をサポートしてくださる方々によって運営されています。
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